矯正治療を始める時期はいつからが良いのでしょうか?
矯正治療を始める時期でお悩みの方も多いかと思いますので、このページを参考にしていただきたいと思います。
6才未満のお子様の歯ならびの治療に関しては、治療の時期としてはまだ早いので様子をみることになります。
この時期は積極的に治療することはまずありません。
理由として6才未満のお子様は、まだ患者さん自身が歯並びの問題を理解し、治療の必要性を本人が認識して納得するのが難しいことだけでなく、実際の治療の協力を得ることが難しいためです。
また多くの症状が6才以上で対応可能ですので、積極的にこの時期から治療を始める必要性もあまりありません。
6歳になった段階で矯正専門の先生に相談をしていただくのが理想です。もちろん、それ以前の年齢で相談にこられて説明を聞き情報収集をするのも良いでしょう。
成長期でもあるこの時期は、患者さんの症状により対応は様々です。
ある症状の人は6才頃からの開始が最適であったり、またある人は成長が落ち着いた高校1年前後が最適であったりと、症状により治療を始める最適な時期はそれぞれに異なります。
矯正治療の開始時期は、患者さんそれぞれに違う咬み合わせの状態や上下のアゴの位置関係、そして体やアゴの成長や歯の生え替わりの状況など、様々な症状と条件を考慮した上で決められるものです。
たとえば成長期のうけ口(反対咬合)の患者さんと出っ歯の患者さんでは治療の内容が異なりますので、当然治療開始の時期も使う装置も異なるのです。
また一見同じ様な症状であっても、様々な他の症状との組み合わせや年齢や成長状態によっても治療の開始時期が異なる場合もあります。
この様にそれぞれの患者さんに適した治療開始時期が存在し、それぞれの症状にあった最適な時期に治療を始めることが良い治療結果に結びつきます。
この様に患者さんによって異なる治療開始の時期を、一般の方が判断するのは極めて困難です。矯正治療をいつ始めるべきかという難しい問題を素人レベルの知識で判断するのは難しいと思います。
インターネットや書店で売られている本などで調べても、患者さんにあった最適な治療時期や治療内容を判断することは難しい様に思えます。
もちろん、知識を事前に得るために様々な媒体を通じて情報収集をすることは悪いことではありませんが、変化に富む成長期の不正咬合の難しい治療体系をそれらの媒体からだけで一般の方が判断するのは困難であり、かえって患者さん側が適切でない情報に惑わされ混乱を招くケースも見受けられます。
歯並びのことが気になったら、まずは矯正歯科の先生に相談することをおすすめします。
そして、その先生の話をよく聞き、納得した上でどうするかを決めましょう。